パーソルワークスイッチコンサルティング

大手企業人事部門のITシステム費は増加傾向、生成AI導入は前回比約1割増。人員不足とオンボーディング課題が顕在化

~パーソルワークスイッチコンサルティング、大企業の人事部門における第3回ベンチマーク調査結果を公表~

2026.05.14

リリース

「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げるパーソルグループのパーソルワークスイッチコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小野 隆正、以下「パーソルワークスイッチコンサルティング」)は、大手企業の人事DXの推進状況に関する実態を把握し、日本における戦略人事の現状と今後の発展に向けた分析を行うため、単体で従業員数1,000人以上の企業を対象に、「大企業の人事部門におけるベンチマーク調査 第3回」(正式名称:第3回 人事DXの推進状況に関する実態調査)を実施しました。

 

前回に続き「企業や人事部門の体制」「人事部門の予算規模」「人事部門のアウトソーシングなどの導入」「人事部門のIT・デジタル活用」「人事部門の従業員向けの取り組み」について調査し、下記が明らかになりました。

▶ 体制では、半数以上の企業が人員不足を感じている。

▶ 昨年度と比較して、部門の予算やITシステム費は増加傾向だが、3割前後の企業がまだ予算不足と感じている。

▶ 特定の部門ではアウトソーシング利用やコンサルティング企業の活用が増加傾向にあり、生産性向上や専門性の強化を目指す動きが見られる。

▶ システム導入割合が増加傾向にあることや、生成AIの導入や検討・DXへの取り組みの姿勢から、多くの企業がより効率化を目指していると言える。

▶ Well-being向上のための取り組みは大手企業から導入が進んでいるものの、オンボーディングへの取り組みには課題が残る。

サマリ

主な調査結果

1.企業や人事部門の体制(人事部門の機能別の人員数)

  • 回答企業のうち、労務と海外人事以外の機能で、半数以上が人員の不足を感じている。
  • 特に人事企画では「足りていない」という回答が2割超、他の項目と比べて不足を感じる割合が高い。過去調査と比較しても、同様の不足感となった。

設問:「※1」でご回答いただいた機能に対応する社員数と所感について教えてください。

※1:貴社の人事部門はどのような機能を持っていますか。

 

2.人事部門の予算規模(人事部門の費用)

  • 3割前後の企業は人事部門の費用が不足していると回答しており、全体的な傾向は前回調査から変動していない。
  • 一方で外注費は6割強が適切だと感じており、費用対効果を実感しているといえる。

設問:人事部門のコストについて、それぞれ金額に対する評価(所感)を教えてください。

 

 3.人事部門のアウトソーシングなどの導入(人事機能のアウトソーシング状況)

  • 「育成・研修」を除き、7割超が人事業務を内製化している。
  • 「育成・研修」はアウトソーシングを検討・実施している割合が比較的高い。
  • 過去調査と比較すると、全体的にアウトソーシングの実施割合は減少傾向にあり、先述の投資額の結果と併せると外注費が人事機能のアウトソーシングではなくシステム投資へ使われているといえる。

設問:人事業務について、外部にアウトソーシングしているものはありますか。

 

4.人事部門のIT・デジタル活用(人事部門の利用システム/生成AIの導入状況/DXやBPRへの取り組み)

<人事部門の利用システム>

  • 人事部門で利用しているITシステムのうち、勤怠管理と給与計算は8割を超え、人事基幹は前回から少し減少し約7割となっている。

設問:人事部門では、現在どのようなシステムを利用していますか。

 

  • 経費精算では利用している割合が約1割減り、その分だけ利用していない割合が増加しているため、前回調査時から約1年間でシステムでの業務運用をやめている企業が一定数いることが伺える。
  • 労務管理では大きな変化は見られなかった。
  • マイナンバー管理では利用している割合が増加傾向にあり、保険証や免許証との一体化により業務対応の強化が図られていると考えられる。

設問:人事部門では、現在どのようなシステムを利用していますか。

 

  • 人事評価・タレントマネジメントは利用している割合が増加傾向にあり、この領域の必要性が高まっていることが伺える。
  • 一方で、採用管理や教育・管理システム/LMSは横ばいの結果となっている。
  • 人材開発への投資は減少傾向にあるため、タレマネ領域へ選択と集中が行われていることが伺える。

設問:人事部門では、現在どのようなシステムを利用していますか。

 

  • RPAは利用していない割合が増加傾向にあり、RPAによる業務効率化がある程度落ち着いていることが伺える。
  • BIツール・AI-OCRでは「利用している」が微減した一方で「検討している」が微増しており、引き続き導入フェーズにあることが考えられる。

設問:人事部門では、現在どのようなシステムを利用していますか。

 

<生成AIの導入状況>

  • すでに4割以上の人事部門が生成AIを導入しており、約3割が検討中という回答だった。
  • 第2回調査と比較すると、導入済み企業が約1割増加したとともに、導入する方向で検討中の企業も増加しており、これからまだまだ導入拡大が見込まれる。

説問:人事部門において、ChatGPT(チャットジーピーティー)などの生成AIを導入していますか。

 

<DXやBPRへの取り組み>

  • DXに取り組んでいる割合は6割弱だったが、前回よりも「取り組んでいる」の割合が減少する一方で「やや取り組んでいる」の割合が増加しており、内訳に変化がみられる。
  • 一方で、組織や業務の変更、システム導入、アウトソーシングなどを進める際にBPRを行う企業は3割弱となり、「やや取り組んでいる」の割合が微減した。
  • 最小限のプロセス見直しでシステム標準機能のベストプラクティスを採用するDX化を行う企業がメジャーだといえる。

設問:人事部門において、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを積極的に進めていますか。

設問:人事部門において、組織や業務の変更、システム導入、アウトソーシングなどを進める際、BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)を積極的に進めていますか。

 

5.人事部門の従業員向けの取り組み(全社のWell-being向上に向けた取り組み)

  • 上場別でみると、上場企業は未上場企業よりもWell-being向上に向けた取り組みが2割以上高い。

設問:会社全体として、従業員のWell-being(ウェルビーイング)向上のために、方針・計画の策定や具体策の実行など、積極的に取り組めていますか。

サービス責任者コメント

パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社

コーポレート統括本部 コーポレート統括本部直轄

経営戦略部

部長

粥川 泰地(かゆかわ・たいち)

 

近年、生成AIをはじめとしたテクノロジーの進化により、企業経営は“AIネイティブ時代”へと大きく舵を切りつつあります。

人事領域においても例外ではなく、日々発生する膨大な事務処理や定型業務はAIが担い、人はより高度な意思決定・創造性・組織開発に集中するという構造変化が加速しています。

こうした変化は、単なる業務効率化にとどまらず、人事部門の人数構成や役割、さらには予算配分そのものの見直しを迫る大きな転換点と言えます。

人事機能の変化は、ある年に急激に起きるものではなく、数値には現れにくい小さな潮流が、3年・5年というスパンで積み重なることで、やがて大きな構造変化として立ち上がっていきます。だからこそ、パーソルとしては、同じ指標を、同じ粒度で、長期で追い続けること、微細な揺らぎを蓄積し、後から振り返れる“時系列の資産”をつくること、企業が未来の人事組織をデザインする際の判断材料を継続的に提供することが重要だと考えています。

パーソルグループは「はたらいて、笑おう。」を掲げ、はたらく人と組織の未来をデータで支える存在でありたいと考えています。本調査も、その実現に不可欠な“長期観測のインフラ”として位置づけています。AIネイティブ時代の到来に向けて、人事の皆様に有用な情報をお届けできれば幸いです。

 

■調査結果の詳細はこちら

https://www.persol-wsc.co.jp/document/1375/

レポート資料では、以下の詳細をご覧いただけます。

パーソルワークスイッチコンサルティングでは、グループ経営を行う多くのお客様企業や、人事部門に対して、人事が起点となり事業成長を促す組織づくりの実現に向けたご支援を行っております。

AI技術の活用や新たなソリューション提供など、テクノロジーを活用した生産性向上施策から人事中計/事業計画の完遂まで、企業の経営者や担当者が抱える課題や目指したい姿に対し現場に寄り添い、伴走型でご支援することで、成果の創出に貢献いたします。

 

 ■「人事コンサルティング」の詳細はこちら

https://www.persol-wsc.co.jp/service/hr-consulting/

 

<調査概要>

【大企業の人事部門におけるベンチマーク調査 第3回】

(正式名称:第3回 人事DXの推進状況に関する実態調査)

■調査期間:2025年9~10月

■調査手法:以下、2種の調査方法で実施し、回答を合算

 ・郵送による調査依頼 郵送・WEB回収

 ・メルマガ会員へメール依頼 WEB回収

■調査対象:

 ・対象企業:従業員数1,000人以上の企業・団体

 ・対象者:人事部門に所属し、同部門内での人員数、人員構成、費用構成について回答可能な人物

■分析対象:有効回答数165件 ※一部回答含む。1設問で分析対象となる最大のサンプル数。

 

※本調査を引用される際は出所かURLを明記いただき、画面キャプチャはロゴとコピーライトが記載された状態のものをご利用ください。

【出所の記載例】パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社「大企業の人事部門におけるベンチマーク調査レポート」

※表やグラフの数字は小数点以下第1位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は100%にならない場合がございます。

 

パーソルワークスイッチコンサルティングは、パーソルグループにおけるはたらき方改革の専門家集団として、引き続きベンチマークを収集し、世の中に価値ある指標や情報を提供してまいります。

 

■パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社について

https://www.persol-wsc.co.jp/

パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社は、戦略や制度設計、システムの導入からデータ活用・実務運用改善まであらゆる人事課題を解決する「人事コンサルティング」、AIやAutomation技術の活用によりBPR(Business Process Re-engineering)を実現する「テクノロジーコンサルティング」の2つの領域で事業を展開しております。「パーソルグループの人と組織の課題解決力を活かし、業務とテクノロジーコンサルティングで“はたらき方を転換”する」というミッションを掲げて、お客様の直面している課題や将来起こりうる問題を共に解決し、人と組織の生産性向上を実現してまいります。