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自己開示と他者理解を通じた心理的安全性の高いチームをつくり、飛び地の新規事業アイデアを細密な実証により具体化。複数企業が参画するチームを牽引して事業投資の意思決定に貢献

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自己開示と他者理解を通じた心理的安全性の高いチームをつくり、飛び地の新規事業アイデアを細密な実証により具体化。複数企業が参画するチームを牽引して事業投資の意思決定に貢献
会社名
ENEOS株式会社
業種
石油製品(ガソリン・灯油・潤滑油等)の精製および販売、ガスの輸入および販売、石油化学製品等の製造および販売、電気・水素の供給
規模
8,981人(2023年3月31日時点)

ENEOS株式会社は脱炭素・循環型社会に向けたエネルギートランジションの取り組みと並行し、お客様の暮らしをサポートする新たなサービスの創出にも取り組んでいます。今般、同社の新規事業創出プログラムから生まれた美容業界向けのコミュニケーションサービス「ビーネ」は、ワークスイッチを中心とする複数企業で編成されたチームによる事業立ち上げプロジェクトを経て、2023年10月より提供開始されました。
このプロジェクトについて、事業アイデアの立案者で、現在は「ビーネ」を運営するエナフォワード株式会社代表取締役の遠藤氏をはじめとするプロジェクトメンバー4名に話を伺いました。

自己開示と他者理解を通じた心理的安全性の高いチームをつくり、飛び地の新規事業アイデアを細密な実証により具体化。複数企業が参画するチームを牽引して事業投資の意思決定に貢献
連携プロジェクトの概要

● 自己開示と他者理解を通じた心理的安全性の高いチームづくり
● 新規事業創出の本実証で必要になる実施スキームの企画立案
● 本実証後に事業を展開するための戦略策定
● 実証協力者へのヒアリングおよびアンケート実施・分析
● 本実証結果を踏まえたサービス普及計画と事業収支計画の策定
● 複数企業との共同プロジェクトとして成果最大化を追求したプロジェクトコントロール

関連サービス

導入ストーリー/インタビュー

インタビュー対象者

インタビュー対象者

ワークスイッチとのプロジェクトが発足した経緯


――「ビーネ」とは、どのようなサービスなのでしょうか。

遠藤 健氏(以下、遠藤氏)
「『ビーネ』は、スタイリストとお客様をつなぎ現場における「ミスマッチング」を防止する美容業界向けのSaaS型コミュニケーションアプリサービスです。お客さま、スタイリスト双方がプロフィール情報の開示と交換を通じて相互理解を高め、感謝の気持ちを循環しあえるシンプルな仕組みによって良好な関係を築き、お客さまの利用満足度を向上させることを目指しています。

エネルギーや素材の事業イメージが強いENEOS株式会社から美容業界向けのサービスが創出されることを意外に感じる方もいるかもしれません。しかし、この事業は『人に元気や感謝というエネルギーを届ける』という理念のもとで生まれており、企画立案者としてENEOSグループ理念の文脈上にあると考えています」

――「ビーネ」の事業立ち上げプロジェクトが発足した経緯を教えてください。


遠藤氏
「『ビーネ』の元になる事業アイデアは、2020年に実施したENEOS社内の新規事業創出プログラム内で生まれました。ただ、当時のアイデアはお客様から十分な対価をいただけるだけの価値を提供できる内容ではなかったため事業化には至らなかったのです。そこでワークスイッチにお声がけして、まずは事業アイデアのニーズ検証に伴走いただきました。そして検証結果などを踏まえて私の方で事業アイデアから生み出される価値を大きく転換し、再度ワークスイッチに転換後の事業立ち上げについても相談しました。

ワークスイッチには、新規事業という不確定要素のなかで価値を生み出すためには心理的安全性が高いチームが必要であることを説明し、自己開示と他者理解がそれらを導くことにも賛同いただいていたので、16Personalitiesとニックネームを用いたチームづくりをリードいただきました。
また、ニーズ検証の頃からこちらが提示する数々の要求に的確に対応いただいていましたし、事業に賛同してくださったうえで忌憚なく意見をおっしゃってくださいました。ともに新規事業を創出するチームの一員として信頼できる方々でしたので、引き続き事業立ち上げプロジェクトにも参画していただきました」

ワークスイッチとのプロジェクトが発足した経緯

ENEOS株式会社 エナフォワード株式会社 遠藤 健氏

解決すべき課題とプロジェクトの体制

――プロジェクト開始時に、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

遠藤氏
「いわゆる“飛び地”となる領域の新規事業を立ち上げるにあたり、リソースや知見、サービス・プロダクトの開発実績など、様々な要素が不足していました。当時の事業アイデアは売上計上の仕組みや機能が十分に練られていなかったので、計画策定フェーズ期間内に本実証を進めるうえでの必要な実施スキームを検討しなければなりませんでした」

――プロジェクトの進め方と体制を教えてください。

遠藤氏
「プロジェクトは計画策定フェーズと本実証フェーズに分けて進めており、ワークスイッチには両方のフェーズで携わっていただきました。本実証フェーズに入ってからは、ワークスイッチに加えて事業内容に賛同してくれる各分野のスペシャリストも参画しています」

志岐 亮輔氏(以下、志岐氏)
「私と須賀、小宮の3名は、本実証フェーズからプロジェクトに加わったメンバーです。私は当時制作会社に在籍しており、コンセプト策定やコミュニケーションプラン設計などの役割を担いました」

須賀 祐介氏(以下、須賀氏)
「私はプロダクトマネジメント支援とテクニカル領域全般を担当しました。ワークスイッチが作成した実証設計に基づいた詳細設計や実証プロトタイプ制作から携わっています」

小宮 暢朗氏(以下、小宮氏)
「私は本実証フェーズから本プロジェクトのメンバーに加わり、プロジェクト終了後からはエナフォワード社設立を主導しました。現在はエナフォワード社のCOOに就任して事業開発を推進しています」

遠藤氏
「複数のパートナー企業によって編成されたチームなので、私自身、垣根を越えて率直に意見を言い合えるフラットな関係性を築きながら進行するよう心がけました。ワークスイッチも私と同様のコミュニケーションスタンスを採りながら、チームとしての成果が最大化できるようメンバーやプロジェクト全体をうまくコントロールしてくださいました」

解決すべき課題とプロジェクトの体制

左から
エナフォワード株式会社 小宮 暢朗氏 ENEOS株式会社 エナフォワード株式会社 遠藤 健氏
エナフォワード株式会社 志岐 亮輔氏 エナフォワード株式会社 須賀 祐介氏

プロジェクトの実施内容とワークスイッチの評価

――計画策定フェーズでは、どのような取り組みをされたのでしょうか。

遠藤氏
「本実証の目的と判断基準を明確にし、その実現に必要な実施スキームを検討しました。その後、顧客が求めるサービスレベルの定義と本実証の実現体制・方法を検討するとともに、本実証にご協力いただく美容院を集めるための営業・提案活動や、本実証後に事業を展開するための戦略策定も行いました」

志岐氏
「新規事業の立ち上げは、誰も正解が分からない中で進めなければなりません。だからと言って正解を求めすぎると柔軟な展開ができませんから、一見無駄だと感じる検証も含めて試行錯誤する必要があります。このフェーズでワークスイッチが根気強く準備を進めてくださったおかげで、本実証が進めやすくなったと感じています」

――続く本実証フェーズでは、どのような取り組みをされましたか。

小宮氏
「まずは実証協力店舗へのヒアリング・アンケート実施と、その結果分析・評価です。ワークスイッチは実証協力店舗から得られた膨大な情報の中から重要なインサイトを客観的に選び取っていただき大変助かりました。ここでまとめた結果は現在のビジネスモデルを構築するうえで重要な基盤になっています」

遠藤氏
「分析・評価結果をもとに5ヵ年普及戦略を設計・立案し、それを踏まえて5ヵ年収支計画も作成していただきました。ワークスイッチは正解がない中でこれらの作成プロセスを統制し、具体的な戦略と計画に落とし込んでくださいました。

このプロセスに限らず、プロジェクト全般を通して、メンバーが率直に意見を言い合える関係が構築できているがゆえに議論が発散しがちな傾向があったと思います。その中でワークスイッチは常にコンサルタントとして客観的な視点から冷静に分析し、必要となればはっきりと異議を唱えてくださるので非常に頼もしかったです」

須賀氏
「本実証終了後には、ENEOS社向けの最終報告に必要な数々の資料を作りきってくださいました。明確な根拠に基づいて各種数値を算出してくださったので、ENEOS社も同社の設立とその後の支援を決めやすくなったのではないかと思います」

――プロジェクト終了から数ヵ月後にエナフォワード社が設立されました。この間を振り返って、プロジェクト期間の取り組みが活きていると感じる場面がありましたら教えてください。

小宮氏
「設立に向けて改めて本実証フェーズでワークスイッチに作成していただいた資料を読み返すと、これまで自身が携わった新規事業支援とは異なる観点で分析や評価をされており、自分の視野がより広がっていく感覚がありました。細密な内容の5ヵ年普及戦略と5ヵ年収支計画を作成してくださったおかげで、サービスの料金体系やキャンペーン計画などを具体的に作り込めたと感じています。

エナフォワード社設立からおよそ半年後に、『ビーネ』を無事ローンチできました。引き続きワークスイッチから受け継いだ戦略を着実に実行し、『ビーネ』が売上を安定的に創出し続けられる状態にしていきたいです」

プロジェクトの実施内容とワークスイッチの評価

エナフォワード株式会社 須賀 祐介氏

今後の展望

――エナフォワード社、ならびに「ビーネ」の近況を教えてください。

志岐氏
「営業担当者やボードメンバーの採用に成功し、事業成長に向けてスピード感を持って組織の体制を整備しています。また、ヘアケア製品に特化した商談展示会への出展やInstagramアカウントの開設などを通して『ビーネ』の知名度を高める取り組みも進めています。一方で、実際に事業を運営すると新しい価値を生み出すことの難しさを痛感しています。当面の間は『ビーネ』をいかにしてサービスとして確立させるかが課題となるでしょう」

須賀氏
「事業運営の課題はいろいろとありますが、『ビーネ』のコンセプトに共感してくださる業界トップクラスの美容師さんがいらっしゃるのも事実です。私どもの取り組み次第でこれまで当たり前と考えられていた美容業界の常識を根底から変えられると確信しています。当社の取り組みが美容業界を元気にする一助となるよう邁進していきたいです」

――最後に、今後のサービスと会社の展望についてお聞かせください。

遠藤氏
「最初にもお話しましたが、『ビーネ』は『人に元気や感謝というエネルギーを届ける』という理念のもと生まれたサービスです。サロン向けの集客・売上向上を目的とするサービスは既にありますが、美容現場にある「お客さまとスタイリストのミスマッチング」を防止しすることでリピート客が増える成功体験を届けていきたいです。
スタイリストのモチベーションアップや提案力向上にも貢献して彼らにエネルギーを届けようと本気で訴求しているサービスは『ビーネ』しかないと自負しています。まずはこのサービスを沢山の方にご利用いただき、感謝を発する人にも受け取る人にもエネルギーが届く“感謝循環”がもたらすポジティブな気持ちを実感していただけると嬉しいです。

ゆくゆくは、美容業界以外にも感謝を循環させる仕組みを提供していきたいと考えています。エナフォワード社として多くの方々と社会を応援できるよう、事業と会社をさらに成長させていきたいです」

今後の展望

ENEOS株式会社 エナフォワード株式会社 遠藤 健氏

総括

ENEOS株式会社の新規事業開発プログラムから生まれた飛び地の事業アイデアを具現化・事業化させるために、同社はワークスイッチのコンサルティングを導入しました。ワークスイッチは実証準備やサービスレベル定義、事業戦略策定から参画し、本実証の実施、本実証結果の分析、社内報告までを支援。本実証から加わったパートナー企業とともに事業創出の基盤を構築しました。

ワークスイッチはこれからも、さまざまなプロジェクトで培ってきた知見やノウハウを活かしてお客様やパートナー企業とともに成果を創出し、事業の価値向上に寄与いたします。

総括

写真(上):左から
エナフォワード株式会社 小宮 暢朗氏 エナフォワード株式会社 志岐 亮輔氏
ENEOS株式会社 エナフォワード株式会社 遠藤 健氏 エナフォワード株式会社 須賀 祐介氏

写真(下):左から
パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 志波 俊輔氏 パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 石井 忠幸氏

※記載されている情報は公開日時点での情報です。

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