現場に浸透するRPAの開発。
要件定義の徹底から生産性の向上へ
- オートメーション・テクノロジー活用コンサルティング
- RPAソリューション
- 経営管理
- DX推進
- 業務推進
- 生産性向上
- RPA
- 業務改善・業務変革
- 働き方改革
- 会社名
- 日本工営ビジネスパートナーズ株式会社
- 業種
- ID&Eグループへの経営管理、業務推進、共創施策推進、営業・地域経営、情報基盤サービスを展開。
- 規模
- 388名(2023年11月末)
日本工営ビジネスパートナーズ株式会社は、ID&Eグループへの経営管理、業務推進、共創施策推進、営業・地域経営、情報基盤サービスを展開しています。2018年から自社でのRPA独自開発に取り組んでいましたが、開発・保守課題が山積したことを受け、2021年よりパーソルワークスイッチコンサルティングの支援を開始しました。
当初の課題であったロボットの開発・保守をきっかけに、運用面での支援へ拡大。DX推進部として専門の部となったのちは、CoE(センターオブエクセレンス)体制の推進支援として、RPA開発・保守・ルールや環境整備の継続支援を開始しました。
本インタビューでは、この支援の経緯や成果について、日本工営ビジネスパートナーズ株式会社の3名にお話をお伺いしました。
- プロジェクト概要
-
・RPA候補業務の滞留解消
・当初のロボットの開発・保守に加え、運用面での支援も開始
・DX推進部設立後は、CoE体制の推進支援として、RPA開発・保守・ルールや環境整備を継続支援
・RPA開発内製に向けて、ルールやガバナンス構築の取り組みを本格化に取り組む
関連サービス
導入ストーリー/インタビュー
インタビュー対象者
ワークスイッチとのプロジェクトが開始した背景
桜庭俊太氏(以下、桜庭氏)
「当社では、2018年からUiPath(ユーアイパス)の導入を独自で実施していました。ところが、過去に開発したロボットの保守対応に追われたり、開発者が不足していたりなど、新たな開発に着手できていない状況がありました」
国峯紀彦氏(以下、国峯氏)
「2020年7月に、当社で事業戦略本部が新たに組織されました。その中に生産効率推進室という組織が置かれ、少人数でのRPA開発をおこなっておりました。グループ会社の社員(エンジニア)を中心に開発を進めておりましたが、人員不足のため最新のノウハウに追随した開発ができない状況でした。開発後の保守もできないという中で、次の開発になかなか進めないというところにずっともどかしさを感じておりました」
ワークスイッチコンサルティングを選んだ理由
国峯氏
「パーソルワークスイッチコンサルティングを知ったきっかけは、自社開発の中心となっていたグループ会社の社員と、ワークスイッチのエンジニアの方が知り合いだったことです。ワークスイッチのお話を聞くにつれ、最新の技術を踏まえながらRPAを展開していく人材が、当社にも必要だと強く感じました。その後、当社に来ていただき一緒に開発を進めていただくというかたちで、支援が開始されました」
桜庭氏
「まずは、RPA業務で滞留していた課題の解消を進めながら、開発をご支援いただきました。当初の課題は、人と技術の不足だと感じていました。人については、ワークスイッチ側から人手を貸していただけるということ、また技術力についても、UiPath MVPを獲得したエンジニアが担当となり不安が解消され、導入の決め手となりました」
左:日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 国峯 紀彦氏 中央:日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 桜庭 俊太氏
右:日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 岡崎 茜氏
本プロジェクトにおける課題分析と解決策
国峯氏
「まずは品質面での向上です。弊社では事務方の作業が非常に属人化されているうえ、多くのミスが発生していました。属人化されたミスを減らすべく、現場でのRPAの活用を進めました。自分でチェックするのと同時に、RPA側でもチェックする。いわば、人とRPAがうまく連動してチェックしていく体制をめざしました。結果、品質向上に大きくつながりました。
続いては、スピード面での向上です。開発スピードに加え、それぞれの従業員の業務のスピードについても改善を進めました。従業員がスピード感を持って業務に取り組むという観点からRPA開発を進めました。結果、生産性が上がり、過剰労働も減ってきているという数字が出るようになりました。社員のスピードが明らかに違ってきましたね。
また、同じような作業を発見し自動化するプロセスに、広がりが生まれました。ある支店の営業部での受注プロセスにおいて、取得した入札の情報をExcelファイルに落とし込んで各人にメールを流す、という一連の流れがありました。それをRPAで自動化していく過程で、『他の支店でも使えるのではないか』となり、一つの開発で全支店展開ができました」
日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 国峯 紀彦氏
桜庭氏
「支援のなかでキーワードになったのが、要件定義です。
当初、社内開発には、要件定義のプロセスがありませんでした。ワークスイッチがご支援に入っていただいた時に、『RPAで何をどう作るのか』という最初の要件定義のやり方を教えていただきました。
要件定義をして開発し、テストで確認してもらう、この基本プロセスが重要です。RPAはデジタルツールですが、アナログ面での整理の重要性が身に染みた数年間だったなと感じております。RPAはあくまでツールですが、そのツール活用の先に、生産性を向上させる意識そのものが変わった、という効果がありましたね」
岡崎茜氏(以下、岡崎氏)
「この部署にきて1年ほどですが、現場の社員と伴走できているという達成感を感じています。
現場開発者の中には、自分でRPAを作りたくても、Excelの使い方もままならない方もいます。私はRPAにとどまらず、それ以前のところから教えて現場開発を総合的にサポートしています。
当初はPCの操作が得意でなかった方が、粘り強く伴走するなかで「ロボットを1個作れました!」となるのは、すごく嬉しいですね。
振り返ると、現場開発者の支援という形で動いていくなかで、支援の時間を確保できたのは、ワークスイッチ側でCoEの支援をいただいていることが大きかったですね」
これまでの振り返りと今後の展望について
桜庭氏
「どの部署も、自分たちの業務を効率化したいという要望があるなか、業務を効率化できるツールとしてRPAがあって、まず私たちに相談を持ってきて、改革が始まっていく。それが一つの部署だけではなくて、さまざまな支店や他の部署に広がっていく。その広がりが生まれたことが印象的でした」
岡崎氏
「ワークスイッチは、視野が狭くなった時に引き戻してくださるニュートラルな存在だったと感じています。私たちは他社事例が分からないため、自分達が見えていることしか知りません。自分たちがある特定の課題にフォーカスしたとき、視野が狭くなっていないか、取りこぼしている部分がないか、冷静に引き戻してくださる存在がワークスイッチでした。「これはやめた方がいい」といったことも言っていただけましたが、我々の本来の立場、会社の向かう方向性も踏まえて、的確なアドバイスをいただける点では、非常に助かっています」
桜庭氏
「RPAはあくまで、DXを実現するためのツールであると考えています。今後の展望として生成AIの活用なども考えていますが、その際にもこのRPA開発で四苦八苦して作り上げてきた経験を活かしていきたいです。要件定義の重視やルールを明確に策定するなどは、他の分野にも通じるところ。ITに限らず、そういう思考ができる人たちが現場にも増えていくような進め方ができればいいですね」
左:日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 桜庭 俊太氏 右:日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 岡崎 茜氏
良かった点と他社へおすすめしたいポイント
桜庭氏
「まずは、確かな技術力ですね。そして何より、コミュニケーション力が素晴らしいと感じています。ヒアリングや要件定義を実施する際の、ワークスイッチ側のコミュニケーションのとり方が本当に上手だなと感じています。私たち社員がいない現場でもちゃんとDX推進部の看板を預けられるといいますか、安心して任せられる感覚ですね。ワークスイッチの技術力とコミュニケーション力の高さ、すごく魅力的だなと感じています」
総括
ID&Eグループへの経営管理、業務推進を展開する日本工営ビジネスパートナーズ株式会社。自社でのRPA開発で開発・保守課題が山積したことを受け、2021年よりパーソルワークスイッチコンサルティングの支援を開始しました。
当初の課題であったロボットの開発・保守をきっかけに、運用面での支援へ拡大。DX推進部として専門の部となったのちは、確かな技術力とコミュニケーション力で、CoE(センターオブエクセレンス)体制の推進支援を実現しました。
今後は開発・保守に加え、2024年から開始予定のお客様側でのRPA開発内製に向けて、ルールやガバナンス構築の取り組みを本格化してまいります。
写真(上):
左:パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 馬場 健人氏 右:パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 宮田 憲介氏
写真(下):
左から
日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 岡崎 茜氏
日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 桜庭 俊太氏
日本工営ビジネスパートナーズ株式会社 国峯 紀彦氏
パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 宮田 憲介氏
パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社 馬場 健人氏